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取引先が倒産しても、買い取ってもらったお金を返す必要は原則ありません。取引先が払えなくなるリスクは、買い取った側が引き受けているためです。
ただし例外があります。請求書が実在しなかった、同じ請求書を2社に売っていた、入ったお金を送金していなかった。この3つは自分の責任になります。
倒産を知ったら、まず「いつ知ったか」を時系列で固定してください。申し込む前か、入金の前か、入金のあとかで対応が変わります。
状況別の判断
| 状況 | どうなるか | まずやること |
|---|---|---|
| 普通に取引先が払えなくなった | 返す義務は原則ない | 契約どおりファクタリング会社へ報告する |
| 買い戻しや自己負担を求められた | 契約書の条件しだい | 根拠の条項・金額・計算の内訳を書面でもらう |
| 請求書が実在しない・二重に売った | 自分の責任になる | それ以上申し込まず、資料を残して相談する |
| 入金済みなのに送金していない | 倒産の問題ではなく送金義務の問題 | 入金日と金額を確認してすぐ連絡する |
| 倒産を知っていて申し込んだ | 重要な事実を隠したことになる | 申し込みを止めて相談する |
取引先の支払い不能と、自分のミスは別
返さなくていいのは取引先が払えなくなった場合だけです。次に当てはまるときは責任を負います。
- ありもしない請求書、すでに消えた請求書を売った
- 金額・支払日・納品状況を偽った
- 同じ請求書を別の会社にも売った
- 返品・値引き・相殺・もめごとを申告しなかった
- 取引先から入ったお金を送金しなかった
- 倒産を知りながら黙って申し込んだ
「ノンリコース」と書いてあっても、この6つまで免除されるわけではありません。
契約書で見る6項目
- 取引先が払わなかったとき、買い戻す義務があるか
- 保証人や担保を求められていないか
- 何を保証したことになっているか(表明保証)
- 遅延・倒産・返品・相殺をどう区別しているか
- 契約を解除されるのはどんなときか
- 遅延損害金や費用の負担
取引先が払わなかったときに自分の資金で払うことを求める契約は、金融庁が「貸金業にあたるおそれがある事情」として注意を促しています。契約の名前ではなく中身を見てください。
倒産を知ったあとの6手順
- 時系列を固定する — 申込日、契約日、入金日、倒産を知った日、支払日を記録する
- 事実を確かめる — 単なる遅延か、支払停止か、破産や民事再生の申立てかを区別する
- 報告のルールを確認する — 契約書の連絡先・期限・必要書類を見る
- 回収と送金を整理する — 入った分と入っていない分を分け、勝手に使わない
- 請求の根拠を書面でもらう — 返還を求められたら、条項・理由・金額・期限・内訳を出してもらう
- 相談先を決める — 支払い義務の話は弁護士へ、取り立てが強引なら公的窓口へ
事実がはっきりしないうちに「倒産しました」と断定して伝えないでください。把握している遅延や公表情報をそのまま伝えます。
手数料の計算と、返す金額は別の話
手数料は買い取ってもらうときに引かれる費用です。倒産したときに返す金額とは関係ありません。
ワンバンク請求書買取なら、30万円の請求書を手数料12%で売った場合の手取りは26万3,670円(手数料3万6,000円と振込手数料330円を引いた額)です。この26万3,670円を返す義務が自動的に生じるわけではありません。返還や買い戻しの有無は契約条項で決まります。
よくある質問
Q. 取引先が倒産したら、受け取ったお金は返しますか?
A. 原則返しません。取引先が払えなくなるリスクは買い取った側が負うためです。ただし買い戻しの条項がある場合や、虚偽申告・二重譲渡・送金していない場合は別です。
Q. 倒産を知ったら連絡すべきですか?
A. 契約に報告の義務があるので、決められた方法で早めに連絡してください。
Q. 倒産前に入金を受け取っていた場合は?
A. そのお金は送金する義務があります。倒産して未回収になった分とは分けて、入金日・金額・送金期限を確認してください。
Q. 債権譲渡登記をしていれば自分に責任はありませんか?
A. 登記は第三者に対する権利の主張に関する制度です。契約上の責任がなくなるわけではありません。
まとめ
取引先が普通に払えなくなっただけなら、返す必要は原則ありません。責任を負うのは、請求書が実在しない・二重に売った・入金を送らなかったという自分側の問題があるときです。
倒産を知ったら、時系列を記録し、契約書の報告ルールに従って連絡し、返還を求められたら根拠を書面でもらってください。
参照先
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(更新日: 2026年10月2日)