日本の銀行では、2人の名前を並べた共同名義の口座は一般に取り扱いがありません(一般的な仕組みは夫婦・カップルの共有口座の作り方を解説した記事で解説しています)。みずほ銀行が用意しているのは、本人名義の口座にもう1枚キャッシュカード(代理人カード)を発行し、家族に使わせる仕組みです。「みずほ 家族カード」で調べても出てくるのはこの代理人カードのことで、みずほ銀行の公式名称は「代理人カード」です。
みずほ銀行で夫婦・カップルが口座を共有する方法
代理人カードとは何か
みずほ銀行の普通預金口座は、本人名義のキャッシュカードに加えてもう1枚「代理人カード」を発行できます。公式ページには「配偶者、二親等以内のご親族(血族)、またはご本人と同居しているご親族のうち成年1名に限り、代理人カードをお申し込みいただけます」と明記されています。夫婦の場合はこの条件に当てはまるため、代理人カードを使えばひとつの口座から2人がATMで入出金できるようになります。
名義は口座開設者本人のままで、パートナーの名前が口座に加わるわけではありません。代理人カードにクレジットカード機能はありません。
申込条件・手数料
代理人カードの作成は、口座名義人本人が手続きする必要があります。来店時には、本人と代理人それぞれの本人確認書類、通帳またはキャッシュカード、お届け印(印鑑レス口座は不要)を持参します。インターネット支店(店番号560)の場合は、みずほダイレクトヘルプデスクに連絡して郵送手続きになります。
新規発行手数料は1,100円(税込)です。ただし、口座名義人本人がみずほマイレージクラブに加入している場合は無料になります(同時入会も可)。
代理人カードでできること・できないこと
みずほ銀行のキャッシュカード規定は、代理人(本人と生計をともにする親族1名)による預金の預け入れ・払い戻し・振替・振込の依頼を認めており、この場合に銀行が代理人カードを発行すると定めています。つまり、規定上は代理人による振込の依頼も想定されています。実際のATM操作範囲は窓口でご確認ください。
公式ページで明記されている制限は、クレジットカード機能が使えないという点です。1回あたり・1日あたりの払戻や振込の具体的な上限額は「当行が定めた範囲内」とされているだけで、金額そのものは公式サイト・FAQのいずれにも見当たりませんでした。日常的な支払いに使うなら、窓口かカスタマーサービスで具体的な限度額を確認してから運用を決めましょう。
代理人カードの解約は、取引店またはみずほ銀行の窓口で手続きします。口座名義人本人が来店し、代理人用キャッシュカード本体、または代理人カード発行口座の通帳・取引印鑑・本人確認書類のいずれかを持参する必要があります。
自動送金・送金まわり
生活費を毎月一定額やり取りするなら、みずほ銀行の「みずほ自動送金サービス」が使えます。指定した振込先へ、月ごとに異なる振込日・金額を設定でき、1契約につき月1回まで、年間12回までの振込が可能です(11回以内の指定も可)。ゆうちょ銀行の定額自動送金のような毎日・毎週の指定はできず、月単位の設定に限られます。利用は普通預金・当座預金のみで、非居住者は利用できません。取扱期間は最長10年です。
手数料は、振込手続きのたびにかかる取扱手数料110円(税込)に加え、振込手数料(みずほ銀行同一店内宛は0円、本支店宛は3万円未満110円・3万円以上330円、他行宛は3万円未満380円・3万円以上550円)が上乗せされます。申込みは初回自動送金開始日の2営業日前までに、お取引店またはお近くのみずほ銀行への来店が必要です。なお、みずほ自動送金サービスは、みずほマイレージクラブの振込手数料無料特典の対象外です。
都度の振込なら、みずほダイレクトでは、みずほ銀行本支店宛は無料、他行宛は振込金額にかかわらず1件110円です。みずほマイレージクラブのSステージ条件を満たす場合、みずほダイレクトによる他行宛振込手数料が月3回まで無料になります。ATMキャッシュカードでの振込は同一支店宛・本支店宛220円、他行宛は3万円未満270円・3万円以上330円と、ダイレクトより割高です。毎月の生活費送金なら、みずほダイレクトからの都度振込か自動送金サービスで手数料を抑えられます。
できないこと・注意点
申込みは口座名義人本人が窓口かインターネット支店の郵送手続きで行う必要があります。 代理人単独では申し込めません。
利用通知・履歴共有には限界があります。 代理人カードは別のキャッシュカードにすぎず、パートナーの支出をリアルタイムで通知・可視化する機能はありません。見える化を重視するなら、口座の利用明細を集約できる別の仕組みが必要です。
名義人が亡くなると口座は停止されます。 みずほ銀行は死亡の連絡を受けた時点で、当該口座の入出金を停止します。代理人カードを使っていても、名義人が亡くなればカードごと使えなくなります。手続きの詳細は個別の事情で変わるため、専門家や窓口に確認してください。
銀行が認めた代理人にカードを発行できれば、同じ口座でATM入出金等を行えます。婚姻関係のないパートナーを代理人として指定できるかは、申込み前に窓口で確認してください。ただし発行には口座名義人本人による手続きが必要です。代理人カードによる入出金は口座明細で確認できますが、引き出した現金の具体的な使途までは分かりません。一方、ワンバンクペアカードでは、カード決済の金額や加盟店などを原則利用後すぐに2人で確認できます。この足りない部分を、口座はそのままに補う方法があります。
みずほ銀行×ワンバンク併用の形
ワンバンクペアカードとは
ワンバンクは、夫婦・カップルなど2人でお金を管理するアプリです。中核機能の「ペアカード」は、銀行口座ではなく、2人で1つの残高を共有し、それぞれの名義のVisaプリペイドカードで支払う仕組みです。3秒で言うと、こうなります。
- ① 共同の残高にお金を入れる
- ② 2人がそれぞれ自分のカードで支払う
- ③ 原則、利用後すぐに2人のアプリへ通知され、履歴を共有できます
クレジットカードのような与信審査はありません(お申し込み時の本人確認は必要です)。申込みはアプリで完結します。本人確認後、バーチャルカードは最短1分で発行でき、ICカードは配送(平均5〜7日)後に利用開始手続きが必要です。
入金・連携の対応状況(2026年8月確認)
| みずほ銀行からワンバンクへの入金・連携 | 対応 | 補足 |
|---|---|---|
| 銀行振込での入金 | ○ | 振込専用口座番号(入金用口座)にどの銀行からでも振込可。振込手数料は振込元銀行の設定次第(振込元=お客様負担、ワンバンク側の受取手数料はなし) |
| リアルタイム口座振替での入金 | ○ | 1日・1回あたり上限20万円。金融機関一覧に掲載あり |
| セブン銀行ATMでの現金入金 | ○ | |
| 入出金履歴の取り込み | ○ | 入出金履歴を連携表示できる(正式名称は口座連携。自動更新は原則週1回、ワンバンクプラス加入時) |
みずほ銀行はリアルタイム口座振替に対応しているため、アプリからみずほ銀行の口座を登録すれば、1日・1回あたり20万円までその場でチャージできます。振込専用口座番号への振込やセブン銀行ATMでの現金入金にも対応しているほか、口座履歴をアプリ上に取り込むこともできます。
ペアカードでの見え方
スーパーでどちらかが支払うと、原則、利用後すぐにもう一人のスマホへ通知が届き、履歴を共有できます。「いくら使った?」の確認や立て替えのメモが要りません。「旅行」「引っ越し」のように使い道が決まったお金は、目的別の「ポケット」に分けて貯められます。みずほ銀行の代理人カードによる入出金は口座明細で確認できますが、引き出した現金の具体的な使途までは分かりません。一方、ワンバンクペアカードでは、カード決済の金額や加盟店などを原則利用後すぐに2人で確認できます。
代理人カード+自動送金サービスとペアカードの比較
| みずほ銀行の代理人カード+自動送金サービス | ワンバンクのペアカード | |
|---|---|---|
| 2人目のカード | 代理人カード。配偶者・二親等以内の親族・同居親族のうち成年1名が対象 | 2人それぞれの名義でVisaプリペイドカードを発行 |
| 始める手続き | 口座名義人本人が窓口へ来店(インターネット支店は郵送)。通帳・お届け印・本人確認書類が必要 | 申込みはアプリで完結(ICカードは配送後に利用開始) |
| やめる手続き | 口座名義人本人が窓口へ来店 | アプリから解約を申請し、パートナーの確認後に完了 |
| 支出の見え方 | 入出金は口座明細で確認できるが、引き出した現金の具体的な使途は分からない | カード決済の金額や加盟店などを原則利用後すぐに2人で確認できる |
| 毎月の自動入金・送金 | 自動送金サービスで月1回・年12回まで指定額を自動振替。取扱手数料110円+振込手数料、来店での申込みが必要 | 自動入金で毎月決めた日に定額を自動入金できる。みずほ銀行はリアルタイム口座振替対応行のため銀行口座からの設定が可能 |
| 目的別の貯金 | 用意されていない(別途口座や貯金箱を分ける必要) | 「ポケット」機能で同じアプリ内に目的別に貯められる |
| 手数料 | 発行手数料1,100円(マイレージクラブ加入者は無料)、自動送金は取扱手数料110円+振込手数料 | 振込入金そのものにワンバンク側の手数料はなく、振込元銀行の手数料次第。自動入金(銀行口座からの入金)はワンバンク側の手数料0円。ペアカード発行はICカードが1枚900円(初回発行・再発行とも、ふたり分で1,800円) |
対応可否や上限額は変わる可能性があるため、最新の条件はワンバンクアプリ内の金融機関一覧で確認してください。
よくある質問
Q. みずほ銀行で夫婦2人の名前が入った共同口座は作れますか。 作れません。日本の銀行では、2人の名前を並べた共同名義の口座は一般に取り扱いがありません。みずほ銀行が用意しているのは、本人名義の口座にもう1枚キャッシュカード(代理人カード)を発行する仕組みです。
Q. みずほ銀行の「家族カード」とはどんなカードですか。 公式な商品名は「代理人カード」です。配偶者、二親等以内の親族(血族)、または同居している親族のうち成年1名が対象で、口座名義人本人が窓口で申し込みます。
Q. 代理人カードがあれば、パートナーの支出をリアルタイムで確認できますか。 できません。代理人カードは別のキャッシュカードとしてATMなどで使えるだけで、利用通知や支出の可視化機能はありません。共有したい場合は、口座と連携できるお金の管理アプリなど別の仕組みを併用する必要があります。
参考・出典
- みずほ銀行公式「代理人カード」
- みずほ銀行公式FAQ「代理人カードを作成したい」
- みずほ銀行公式FAQ「代理人カードの発行手数料はかかりますか」
- みずほ銀行公式FAQ「キャッシュカード(代理人用)を解約したい」
- みずほ銀行公式「みずほキャッシュカード規定(抜粋)」
- みずほ銀行公式「みずほ自動送金サービス」
- みずほ銀行公式「手数料一覧(みずほダイレクト)」
- みずほ銀行公式「大切な方が亡くなられたら」
- ワンバンク公式ヘルプ「銀行口座から入金するには?」
- ワンバンク公式ヘルプ「銀行口座からの入金に利用できる金融機関一覧」
- ワンバンク公式ヘルプ「銀行振込(入金用口座)による入金」
- ワンバンク公式ヘルプ「口座連携(履歴取込)について」
- ワンバンク公式ヘルプ「自動入金とは」
- ワンバンク公式ページ「ペアカード」
- ワンバンク公式ヘルプ「ペアカードとは?」
- ワンバンク公式ヘルプ「ペアカードの解約方法」
- ワンバンク公式ヘルプ「ポケットとは?」
- ワンバンク公式ヘルプ「カード発行料一覧」
共同口座の作り方全般については夫婦・カップルの共有口座の作り方を解説した記事で解説しています。銀行ごとの共有口座・代理人カード制度を比較したい場合は、比較記事も参考にしてください。